美優の寝顔を見つめながら俺はやっとこの指輪を外す決心が着いた。



もう彼女の二の舞は懲り懲りだ。



俺は美優を最後まで守りたい。


愛しぬきたい。





だから咲季、もうこの指輪は外させてもらう。




美優を幸せにする為にも、やっぱり…。




左手の薬指からぬいた指輪を俺はハンカチに包み鞄の中に詰め込んだ。




美優、明日は指輪でも買いに行こうか。



俺の薬指と美優の薬指をつなぐ指輪を…。



そして、いつか近い未来に美優に聞いて欲しい。



俺の過去も指輪の件も…。




そっとベッドの中に潜りこみ美優を抱き締めた。



美優との未来を描きながら俺は目を閉じた。





END