まだ美優にもちゃんと話していないこの指輪の事。 本当にフェイクなのだか、それだけじゃあない。 美優には全て話したい。 けど、弱虫な俺の心はいつも都合よく逃げ場所を確保してしまう。 それに、事実を知ったら美優に軽蔑されてしまうかも…。 そう思うと言いたくてもなかなか切り出せない。 初めて身体を重ね、少し苦痛に歪むその表情。これ以上彼女を苦しめたくはない。 でも、いつまでも隣に彼女を置いときたいなら、この話はすべき事。 疲れて眠る彼女を抱き締めながら、俺はまた考え始めた。