秘密の時間



翌朝、目覚めると……、


いつもの様に隣は彼がいる。


そして、いつもの様に彼に抱き締められて…


けど、いつもと違うのは、私達の姿。



一糸纏わぬその姿に気が付くと恥ずかしくて頬が熱くなる。



昨日の夜の事を思い出せばなおさら。



そんな私に気付きもせず彼は規則正しい寝息をたてている。



けど、そんな彼もいとおしい。



この一週間、ずっと誤解していた事が解け、彼の気持ちはその間もずっと私の所にあったなんて、


それだけでも嬉しいのに、わざわざ私の為にこんなホテルまで予約して、


大事に大事に私の事を思ってた気持ちが、よく伝わってきた。



「…美優、起きたの?」


「うん、おはよ、…たくみさん」


「おはよ、美優…」



少し擦れた声寝起きの声。


そして、再び強く抱き締められて重なる唇に、ドキドキと心臓は踊りだす。





「…美優、好きだよ。


もう放さない…」