秘密の時間



それからルームサービスで軽い食事とワインを頂き、いつものように交換でシャワーを浴び、先に浴び終えた私はとりあえずソファーに座り、彼を待っていた。



って、どうしよ。



これから先の事を考えると、本当にどうしていいか分からない。



微かに震える指先か余計に緊張感を煽る。




「美優、大丈夫?」



いつの間にかバスルームから出てきた彼は、ソファーに座る私を後ろから包み込んだ。



「美優、もしだったら…」



彼の声に顔を上げて首を振る。




「部長、私の全て受け取って…」


「部長、じゃあないだろ」


「た…たくみさん…」





それから彼が私を抱き上げベッドまで運び、彼も一緒にベッドの上に。



今日は隣に寝そべるのではなく、私を上から覗き込んでいる。




「美優、好きだ。愛してる…」




彼の甘い囁きに、そして優しく私に触れる手に、私の不安は溶かされて行く。



私達はその晩初めて一つになった。