秘密の時間



重役の集う会議室。



今日は朝一でミーティングと言う名のゴルフコンペの集合場所になってたりする。



重役は叔父さんばかりと思いきや、若干若い人も含まれていて、そこに大橋部長のお目当ての人もいた。





コンコン、とドアをノックし扉を開けると、たくさんの目がこちらに集中する。



「失礼します」とまずは頭を下げた大橋部長は、それからある人を呼び出した。



「あのー、お忙しいトコすいません。

城田常務、少しお時間を頂けると有り難いのですが…、

今お時間は大丈夫ですか?」



城田常務と呼ばれた人は、ふとドアに目をやりこっちを見る。



その視線は鋭くて、一瞬後づさってしまいそうになったぐらいだ。



けど大橋部長は…、



頭を下げ、そのまま視線を城田常務に注ぐ。



「ああ、大橋か。

まだ時間に余裕があるからいいよ。

どうする?場所は替える?

ここでは話せない話かな?」




この会議室の中で一番若い男の人が部長と受け答えしている。





その人だってまだ部長と大して代わりない年代に見える。





ど、どんな関係なんだろ?