秘密の時間



どうしたい…って?



こんな時だけ部長はズルいと思う。



思うけど…、

この答えは私が出さないといけないのかもしれない。



部長の過去も気になる。



でも、もしも先に恩田さんがあの写真をばらまきでもしたら…。




そう考えると自ずと答えは導き出される。




「部長、私…」


「うん」



ギュッと握られた手に力を籠める。



「ちゃんと、話してくれるんですよね。

その部長の結婚の…」


「ああ、当り前だろ。

美優には俺の全部を知って欲しい」



何時もとは違う熱の籠もった視線に、私の鼓動は早くも高鳴る。



そして、部長ふーっと息を吐き、目線を下げた。



「…今日は、止めとこうか。

やっぱり、美優にちゃんと話してから…」


「部長…行きましょ。

私、どんな部長でも着いていきます。

だ…だから……」




私の台詞に部長は目を見開いて驚いている。



でも、私は決めた。



そこまで私を思ってくれている彼に、私が出来る事って……。




彼を信じる事、でしょ!?