「いやっ、プロポーズと言うか……
結婚を前提に付き合いたい。
美優がもしOKなら、明日、上司に報告しようと思う。
そうすれば、恩田のそんな要求のむ必要ないし……、
それに、恩田に美優の事、渡したくない」
強い意志を感じる台詞に、私はびっくりして固まってしまった。
こんなにも部長に思われているなんて、知らなかった。
部長の熱い思いに、私も応えなければと思うけど、
どうやって伝えよう?
「美優、だから明日少し早めに出勤して貰いたい…」
部長はそれだけ言うと、目の前の水を一気に飲み込んだ。
部長はこんなに自分の気持ちを曝け出してくれているのに、私はここに来てまだ部長に気持ちすら言えていない。
けど、なんて言えば良いのか、恋愛初心者の私には想像も付かない。
いやっ、伝えたい気持ちは一つ。
たった一つ。
「ぶ、部長、わ、私…」
「美優、明日待ってる。
一時間、いやっ…30分でもいいから早く来て。
美優、待ってる…」


