秘密の時間



当たり前のように手に付かない仕事。



こんなんじゃあいけない。と思っても、なかなか負のループからは抜け出せない。



どうしよう……?



けど、そう思えば思うほど仕事は疎か、全てに置いて疎かになる。



そんな私の様子に気付いたのか、部長が「中村、ちょっと…」なんて声が飛んでくる。



ど、どうしよう……!?



いつもなら部長に名前を呼ばれるだけでもドキドキするのに、今日はズキンといつもと違う心音が胸を打つ。



額には嫌な汗が滲んでくる。



部長のデスクの前に立つと、私を心配そうに見つめる部長の視線が飛んでくる。



「どうした?何かあったか??」



部長のその声とその台詞に、私はびくりと怯えてしまった。



そんな私を見逃す筈もない部長は、少し眉を潜めてもう一度私に問う。



「体調でも、悪いのか?それとも、仕事が上手く進まないのか?」



ど、どうしよう……。


なんて答えたらいいの?