これって完全に子供扱い?
確かに歳はかなり離れてる。
って言っても十歳ぐらい。
それに、私はどちらかと言えば童顔で年相応には見られない。
それでも、二十歳。
もう、大人だよ。
お酒だってタバコだって、もう法律に縛られる歳は越えたんだよ。
なのに、どうして?
しょんぼりとしていると、部長の手が私の手をギュッと握りしめる。
ふと視線を上げると、部長とばっちり目が合った。
「どうした?元気ないぞ、具合でも悪いのか?」
心配そうな声色で聞いてくる。
いやっ、具合は悪くないけど…。
「あそこのベンチに座ろうか」
そう言って目の前のベンチを指さし促した。


