秘密の時間



メール?

いやっ、電話かな!?

とにかく連絡しなくては!!



携帯のボタンを押し耳に当てる。



呼び出し音が流れるが、なかなか繋がる気配がない。


やっぱりメールの方が良かったかな?



そう思い電話を切ろうとしたところで、『もしもし――』と少し焦った声音の彼の声が耳に届いた。



『美優、どうした?大丈夫か?今どこだ?』



余りにも慌てふためいてる様子の部長が手に取る様に分かった。


でもそんな部長を想像すると、クスリと自然に笑みが零れる。


すると電話の向こう側が急に静かになった。



『美優―…』


その耳に届く切ない声が、私の胸をキュッと掴む。



「あのー、部長、ごめんなさい。
メールとか無視してしまって……。
今まで葉子ちゃんと…、真木さんとご飯して今帰って来たばかりなので…」

『……』