「玲ー」
「んぁ?」
マミーを啜りながら、恵梨と教室に帰ると、案の定というか。
ニヤニヤした航太郎と無表情の和希がこっちを見て手招きしていた。
「何?」
「まあ座れって」
「いやあんたの席じゃないでしょ」
座ってる二人の間に立つと、未だにニヤニヤしている航太郎が隣の純也の机をバンバン叩く。
「いいから座れ座れ」
「純也まだ来てないの?」
「来てねーから座れ」
「ふーん」
そしてあたしも「あんたの席じゃないでしょ」とか言いながら座っちゃうし。
「で?何?」
「あれ、俺何で呼んだんだっけ?」
「は?」
ちょ、何こいつ。
あたし人のこと座らせたくせに、何で呼んだんだっけ?って。
「何で島木と別れたのか聞くんじゃねーの?」
「あ、そうだった。何で別れたの?」
………普通そういうの忘れるかな。
うん、まあそうだよね。
航太郎はこういうの楽しんじゃったりするもんね。
こういう奴だった。そうだった。
だけど…
「教えない。航太郎には」
「はあ!?」
航太郎には言いたくない。


