素直になれないお二人さん。



和希を見送ってから、本来の目的である窓際の真ん中の菫の席に行ったけど。


肝心の菫はいねーし。




「あれ、玲ちゃんおはよう」

「おはよー、なっちゃん。ねぇ菫は?」

「菫ちゃん?まだ見てないけど…」

「アイツ遅刻だな」

「ははっ。来たら玲ちゃん探してたって言っとくね」

「ありがとー」



ま、菫のことだから寝坊したか化粧ノリ悪いかのどっちかだな。


なんて思いながら教室に戻ると、もうほとんどの人が来ていてすれ違う人と挨拶しながら、自分の席に戻った。



「玲、おはよ」

「おー、恵梨。今日も眠そうだね」

「うん、眠い…。ジュース買い行こー?」

「うん、行く」




鞄から財布を出して、恵梨と教室を出る間際、廊下側の真ん中の席に座る航太郎とその前に腰掛けている和希がめっちゃこっちを凝視していたけど、大方、航太郎があたしとシマくんが別れたことを和希に教えたんだろうと思い、気にせずそのまま教室を出た。