次の日。

いつもは朝ご飯作ってから着替えるけど、今日はちょっとでも長く小綺麗なあたしを見せようと、着替えてメイクを済ませてから料理を始めた。


ちょうど作り終えた頃に爽汰が起きてくる。

そして、いつもと違うあたしの姿を見て少しだけ不思議そうな顔をする。


「何?今日出るの早いの?」

「え?いや、いつもと同じだけど……」

「そう」


それだけ言うと、座ってご飯を食べ始める爽汰。

おはよう、すら無しですか。


「あ、そうだ。爽汰、これ」

「何?」

「今月ちょっとヤバいって言ってたから。お弁当作ってみた」


これでちょっと女子力を見せる!


「珍しいな、春菜が弁当作るなんて」

「たまにはいいでしょ?」

「…あ、ジャムなくなった」

「………………」


すでにお弁当から視線を写し、ジャムの瓶の中を覗いてる爽汰さん。

……それほどお弁当に興味はなしですか。


「次はいちごじゃなくてマーマレードにして」

「……はいはい」