またもや…会場の猫たちはざわついた。

 “そこで…自分たちがこれから望むこととして…人間の心を動かすためにこの山伏ネコ旅日記の伝説を語りつぎ…今…お集まりの猫のみなさんから猫へと語り継いでいずれは…人間へと伝えようではありませんか!

 人間の中にも動いてくれている人もいます…。
 人間にも…自分たちが空腹だとか甘えたいとか言葉は通じなくても伝わることだってわかりあえるのも感じあえるのも知っています…。

 だからこそ…我々のできる範囲で伝える必要があるのです。
 自分たちが…もっと積極的に人間に語りかけてみるのも手だと思います…。

 我こそは…と思う猫は…山に修業にでかけ今の実態を自分の目でみてもよいと思います…。


 そして…何よりもまずこの『山伏ネコ旅日記』がいつか人間の手によってよりたくさんの生き物の希望として伝わり多くの人が共感できる日がくる事を願ってやみません!

 まず…自分たちが火付け役になり…この伝説をもっとより多くの生きとし生けるモノの代表として語りつぎいつか…人間たちに伝わりより多くの人が命あるモノについて考えて動いてくれたらと思うのです。
 人間たちも突然すむ場所を奪われたり路頭に迷ったりしたら困るのと…同じようにそれは…我々だって同じことです。

 自分は1匹でも子孫にこの事を語りつぎ…やがていつか時間がかかっても人間たちの心を動かす日がくることを信じて野犬たちと誓いを交わし山をおりました。

 どうか…これを聞いたネコの皆様またイヌの皆様の口から我が子へ寝物語として語りついでもらえるだけでもいい…。
 我々で山伏ネコの流行を動かし人間たちに伝えようではありませんか!?

 我々だって生きているということを…!?”