ハッと意識を戻し、目を開ける。


パソコンのキーボードの上に突っ伏せて、俺は寝ていた。



「!?」


背後に人の気配。


寒いなぁと思っていた背中が急に暖かくなる。



「お仕事か…社長さんって大変…でも、このままだと風邪…引くよ」


麻有の声…!?


麻有が眠ってる俺にタオルケットを掛けてくれた。



麻有の心遣いを俺は何も言わず、受け入れる。



そのまま、麻有は書斎から出て行った。


落ちそうになったタオルケットの端を掴み、俺は身体を起こす。


結婚なんて…と思ってたけど。


悪くないーーーー・・・・