多忙な濱部社長が俺の会社に訪れた。



互いの秘書である栗原さんと姉貴には出て行ったもらった。


社長室には俺と濱部社長のふたり。


「婚姻届はもう出したのか?」


「いえ」


「なら、彼女を一度…実家に戻せ」


「ええ~っ!?俺たちはせっかく、互いのキモチを伝え合って…両思いになって…これから頑張ろうと思ったのに…」



「・・・もともと、お前たちの結婚は互いの意志を無視した政略的な結婚だった。俺は結生のご両親に後見人として助言をした。『この結婚は間違ってる』と」



「濱部社長!!?」