寒いけど、眠気には勝てず自分の膝を枕代わりに眠りそうになっていた。



「麻有…ちゃん?」



「んっ?」


眠たくて瞼の重たい瞳を開けて、後ろを振り返る。



黒のジャージを着たシンが立っていた。



「何してるの?そんな所で寝たら風邪引くだろっ?」


シンがジャージの上着のファスナーを下ろして脱ぎ、私に羽織らせた。



「んっ?ちょっと待って!?麻有ちゃん…」



シンが私の額に手を押し当てた。



「ね、熱あるじゃん!!」