むかしむかしあるところに、それはそれは美しいお姫様がいました。


姫の名は、その白く透き通るような肌の色から、しらゆき姫と名付けられ、大層可愛がられて育てられました。



母親を幼い頃に亡くしたしらゆき姫には美しい継母がいましたが、その継母であるお妃様は成長し美しさを増すしらゆき姫を大層忌み嫌っておりました。



最近、そんなお妃様は昼夜鏡に向かって自分の美しさを確かめることに全力を注いでおります。



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「鏡よ鏡、この世で最も美しいのはだぁれ?」


「それはもちろんお妃様、あなた様にございます。」(裏声)


「そうよね。最近しらゆきが綺麗になってきただなんて城下の平民共が騒いでいたけど、結局最終的には私が1番美しいのよ。」


「その通りでございます。しらゆきはちょっと若いからってちやほやされているだけでございます。」(裏声)


「ふふふっ 私があのくらいのときは、国中の男共を虜にしていたわ…」