初めてみたアナタの男は歩き始めた子供を手を広げて笑顔で待つ男

次に見た時その男は愛人と子供を遊ばせて笑っていました

次に見ることはもうなかった

もう一人の男はお酒でいつも顔が真っ赤でした。
金粉入りのシャンプーと化粧品
きっと彼がくれていたのでしょう。
それが高価な物とは知らない子供。

次に見たときは焼き肉を初めて食べた時。
その時も男の顔は真っ赤で緊張した子供がお皿をひっくり返した事に笑っていました。

年老うまでも、あなたのものではなかった男は
酒に溺れてこの世を去った。

あなたは言った、もうこんな身体じゃあげるものもないから。
ずっと会ってはいなかった。

同じ病院で亡くなった男に泣きつく女をあなたはどんな思いで見ていたのでしょう。

最後の最期まで自分の物にならなかった男を。