seid恋


世界のトップにたって一年


俺たちは落ちることなくトップに居る



拠点を日本に変えたものの今だに海外に飛び回って忙しい毎日を過ごしてる



流加の兄貴の夢は叶った


世界中で亡きスーパーモデルと言う伝説を残した


俺たちのジャケットから始まり佐野さんの個展で流加の兄貴の名前は一気に世界を駆け巡ったんだ



流加は凄い喜んでた


ただ俺はまだ流加にプロポーズ出来ずに居る



世界に立ったその日から流加はさらにバンドへの活動に力を入れていてそんな流加を見ていたらプロポーズするべきか悩んでしまう



『恋、そろそろいいんじゃないか?』


那珂は最近ずっと言い続けてる


確かにもうそろそろいいかなとか思うし周りもみんな結婚した


でも流加の気持ちを優先させたくて今だに悩む



『いつまで待たせる気』


蛍にまで言われてしまう



『いい加減プロポーズしなきゃお前捨てられんぞ』


久しぶりに双子の娘を連れてきた兄貴にまで言われた


わかってる、わかってはいるけど何故か言えないのは多分流加が言ったあの時の言葉が俺の決断を迷わせてるんだ



あれは流加の兄貴の個展が開かれた時だった



俺はその日プロポーズする予定で指輪も買っていたんだ