dearest~最愛~

まあ流加が入ってから流加が歌うようになって、あの時ああ、俺が聴きたかったのはこういう歌なんだって思ったんだよね、まさかまた歌う日が来るなんて




俺はギターを弾きながら歌う



流加を見るとめっちゃ楽しそうに客たちを見てる



歌い終えると会場からは笑いと拍手



それから続けて三曲を那珂と俺で歌った



『恋、息あがってるぞ』


『そろそろ姫に代わってもらいなよ』


なんて客たちから言われてしまった


流加を見ると笑顔で笑ってる



『仕方ないな、じゃあ代わりますか、姫』


流加に言うと頷きギターを下ろしてマイクの前に来た



『えー私以外が卒業ってことで、淋しさもあり嬉しさもあり、でも私たちはずっと変わらないです、今日来てくれたみんなの中にも卒業を迎えてる人たちも居ると思います、そんならみんなに私から私たちからこの曲を贈りたいと思います、聞いてください卒業』



卒業は流加が中学を卒業した時に那珂が作った曲



終わりだけど始まりだよって曲なんだよね



流加が初めて聞いた時泣いて歌えなかった曲



一年前のことなのに懐かしく思えた



流加が歌うさっきまでとは違い会場を綺麗なそしてら暖かい声が広がる



やっぱりうちのバンドのボーカルは姫じゃなきゃね



那珂を見ると笑ってる



蛍もまた笑ってる


お客さんたちも笑ったり泣いたり



ほらねみんな思ってるんだやっぱり流加じゃなきゃ姫じゃなきゃダメだって