全てのページにお兄ちゃんの笑顔の写真が言葉と共に載っている


世界にたった一冊の私だけの為に作られた本



読み終えて一瞬静まり返る



『流加、お前は本当に兄貴に愛されてたんだな』


那珂が私に笑いかけながら言ってくれた


『すごいね流加、私涙止まらないよ』


花菜が私を見て言ってくれた


私はただ頷く


『岡崎の兄貴は本当すごいな、尊敬するよ』


先生はそう言ってくれた


『これ写真もすごいよね、これ本当にすごい一冊だよ』


沙菜が言う


『うん、これお兄ちゃんと作ってくれたのはお兄ちゃんの親友の佐野さんって人なの』


お兄ちゃん佐野さんみんなが褒めてくれてるよ、きっとお兄ちゃん嬉しがってるよね



『流加ちゃん今なんて言った?』


急に結城さんが聞いてきた

『え?だからこの本はお兄ちゃんと作ったのお兄ちゃんの親友の佐野さんだよって』


そう私は答えた


『あ〜思い出した、さっきから写真見てて何か引っ掛かってたんだけど、やっぱりそうだ』


結城さんは完全に何かを思い出したみたい


『どうしたんだよ結城急に』


恋は結城さんに聞いている


『だからさっき話してた写真の奴だよ、この人だよ、間違いない、佐野明さん、それにこのモデル俺が見た写真と同じ、あの時俺は、流加ちゃんのお兄ちゃんに会ってたんだよ』


すごい偶然にみんながびっくりしてる