dearest~最愛~

彼は私に笑いかけてから住職さんに話しかけた



『こんにちわ、いつもご苦労様です』


彼はそれから少し住職さんと話してから住職さんは何処かに行ってしまった



『あの、月命日にいつも来てくれてるって』



私は彼にそう聞いた


『ああ、俺は悠に救われたからね、悠は俺にとっても大切な存在だったんだよ』


彼は切なそうにお兄ちゃんのお墓を見つめて言う


それから話してくれた




お兄ちゃんとの出会いを、、、





お兄ちゃんとは彼が中学校で知り合い仲良くなったこと


その頃彼は自分の進路で迷って居たこと



でもお兄ちゃんの一言で決意したこと


親のレールに従いながらも自分の夢を追うと言う道を選んだこと



『だからね、高校出るまでは両立させる、でもいつか必ず夢を叶える、そう誓ったんだ』


『あの、夢って』



『俺の夢はカメラマン、だから悠はいつも俺のモデルをしてくれてたんだよ、知っていたかな?悠の夢はいつかモデルになることだったんだよ』



始めて聞いたお兄ちゃんの夢



『だから二人で高校出るまでは親の期待に答えようって、でも高校出たら親に反対されても夢を叶えようって約束したんだ、今日流加ちゃんに見せようと思って持ってきたんだ』


彼はそう話して私に渡してきた