dearest~最愛~

彼は私を見て言う


『久しぶり、ライブ見たよ、やっぱり流加ちゃんの歌声はいいね』


そう言うのと同時に私の頭をくしゃくしゃと撫でた


『辞めてください』


私は彼の手を払いのけた


『ごめんごめん、ねぇどうして連絡くれないのかな?お兄さんの伝えたかったこと気にならないの?』


彼はそう私を真っ直ぐ見つめて言う



彼の目は少しだけ遠くを見て居るように見えた



『それは、、、ただ本当にお兄ちゃんの知り合いかわからないし、信じれない』


そう彼に言う



お兄ちゃんの友達や知り合いを私は知らないから


『それもそうだよね、じゃあさ今度お兄さんのお墓参りに行かないか?お墓で待ち合わせをしよう、俺はお兄さんとの繋がりがあることを証明出来るものを持って行くよ、それなら信じてもらえるでしょ』


そう彼が言うから


『わかりました、じゃあ今度の日曜日でいいですか?』


『ああ、日曜でいいよ、時間は10時位でいいかな?』


『はい、わかりました日曜の10時にお兄ちゃんのお墓で』


そう話して私は恋たちの後を追いかけた


日曜日、彼と会って話しをするまで恋たちには話さずにいよう


きっとそれが一番いい


心配かけたくないから


結局恋たちには話せずに日曜日を待つことになった