男の人は自信に満ちた顔で言う



『岡崎流加、西高一年、これが姫の正体だよね』



なんでそれをこの人が知ってるんだろう、、、姫の事をを知ってる人は限られてる


『なんの事ですか?知りませんよそんな人』



冷静に判断して知らないふりをしては見るもののあまりの怖さに声は震えてしまう


『佐野明、君のお兄さんの親友だよ、君の歌はずっと聞いていたよ、影なが応援してた、でも急に姿を消したと思ったらやっと見つけたよ、いや前から知っていた、でも声をかけれなかったんだ、やっと君に声をかける決意が出来たんだよ』


そう話す彼



この人には関わっちゃダメ何故かそう思ったんだ



『人違いですよ』


『人違いなんかじゃない、君の声を俺がわからないわけない、お兄さんはいつも君の話しをしてた、俺は君に話さなきゃいけない事があるんだ、どうしても君に話さなきゃいけない事が、、、だから聞きたくなったら連絡して』


そう言い彼は連絡先が書かれた紙を私の手に握らせた



そして笑顔を向けていつも私にお兄ちゃんがしてくれていた様に頭をクシャクシャと撫でて去っていった


お兄ちゃんに似てる


不覚にもそう思ってしまった


彼から渡された紙を握りしめたまま私はしばらく立ち尽くしていた