そして手渡された携帯


そこにはお母さんのメールアドレスが入っていて用事はメールでと言われ



あとは秘書の携帯と会社の番号だけが登録されていた




次の日にはお父さんの秘書が来て私にお母さんと同じ様に通帳と携帯とカードを渡されて


携帯にはお父さんの番号とアドレス


会社の番号が入ってた



ああ私は二人に見捨てられた事を再確認した


だからもう諦めたんだ


両親にとって私はお兄ちゃんのおまけでしかなかった


お兄ちゃんが居なくなった今私も同じ様に二人から消えたんだって


信じていた両親から見捨てられた私はもう何も言うことも出来なくて


ただ家で一人生活をするしかなくて


気付けばそれが当たり前になってしまっていた


大好きだったはずの両親


でももう優しかった頃の二人はもうそこには居なかった


いく宛もなく私はただ一人で広い家に居るしかなくて


寂しさから逃げることも


両親に思いを伝えることも出来なかった



………………………………………………………………………………………