冷静になった俺たちはスタジオの屋上に来た



『那珂は、本気で真琴と別れるのかな?』


蛍が不安そうに聞いて来た


『わからない、でも嫌いになったわけじゃないと思う』


そう答えた


那珂が真琴を嫌いになるなんて想像出来ない


『だよね、はぁー真琴も沙菜も大丈夫かな?』


『大丈夫だろ?てか多分俺らのバンドが絡んでるんだろうな』



なんとなくそう思った


じゃあなきゃ那珂が真琴と別れるなんて言わないと思うから



『やっぱりそうかな、恋もそう思うんだね』


どうやら蛍も同じ考えないらしい


『まあ、じゃあなきゃ俺らに理由話さないわけないからな』


『そうだよね』


俺たちは空を見上げる


青く澄んだ空が目に痛い


バンドは那珂が作りあげたものだし


那珂にとって、大切な事もわかる


もちろん真琴だって那珂にとって大切なんだよ



それを手放すくらいの何かが那珂にあったはずなんだ



なんなんだよ、、、那珂が話してくれなきゃ何も出来ない