真琴さんはそんな那珂を見て言う


『沙菜、もういいよ、那珂は何も話してくれない、ごめんね、みんなも練習の邪魔だよね、沙菜、行こう』


涙を拭いて真琴さんは沙菜を連れてスタジオから出て行った



『那珂、お前は本当にいいのかよ?』


恋が那珂に近づき言う


『いいんだよ』


那珂はそう答えたけど顔は全然良くなさそうで見ていて凄く辛い


『那珂?よくないよね?なんで別れるの?嫌いになったわけじゃないでしょ?』



怒りをぶつける恋とは対象的に蛍は冷静に那珂に聞く


『黙ってんじゃねぇよ』


何も答えない那珂についに恋はキレてしまった


『お前に、お前らに何がわかるんだよ』


那珂は辛そうに言う


いったい何があったんだろう、あんなに大切に思いあっていた二人が急に別れるなんてあり得ない


何かがある、那珂をここまで追い込む何かが


『ああ、そうかよお前がそんな奴だとは思わなかったよ、俺たちに言えないことなんだな、何の為の仲間だよ?やってられるかよ、今のお前となんか』


恋はそう言いスタジオを飛び出した


『ちょっと恋』


そう恋を私は呼び止めたけど恋は止まらずスタジオから出て行った