私にはずっと片思いしてる相手が居る


私の幼なじみで一つ年上の琉矢(りゅうや)


でもその恋は消して叶わない


琉矢に私は一人の女として見られて居ないのはわかってる


私の片思いはずっと続いていくんだ



苦く切ない片思いはこの時はそう思ってた




『ほら流加着いたよ』



そういいヘルメットをはずしてくれる恋


『ありがとう』


それだけ言うと恋は笑顔で言う

『流加は俺らの姫だからね』


よくそんな恥ずかしいことがさらりと言えるんだこの男は


そんなことを思いながら私は恋に手をふり校舎へと向かった


かったるい入学式を終えてホームルームを済ませてすぐに鞄を持ち帰る私


別に学校なんてどうでもいい


校門を出た所に恋が待ってた


『流加』


恋は人目なんて気にせず私に気づいてすぐに名前を呼ぶ


恋は居るだけで目立つだから周りは一瞬私に視線を移す


『バカ』


それだけ言い恋に近づく


『お疲れ様流加』


笑顔の恋


『恋目立ちすぎ…』



私の言葉に?を浮かべる恋


『はぁ~』


私がため息を付いたのと同時に

『流加?』



後ろから名前を呼ばれた