dearest~最愛~

それから練習をしてとりあえず自分の中にある感情を押し殺した


『よし終わりあとは明日流加が帰ってからだな』



那珂の言葉で練習を終えて片付けをしてスタジオを出た




受付の前のベンチには例の女が座ってる


俺たちはもちろん彼女に気づいたけどみんな知らないふりをして通り過ぎようとした時



『恋待って』


そう言われたけど振り向きもせず無視して行こうとした



でも彼女の次の言葉で俺は立ち止まった



『恋の彼女って西高一年の岡崎流加でしょ?』



なぜ彼女が流加の事を知ってるのか


何故高校まで知ってるのか?


何故一年だと知っているのか?

解らないことだらけで


ただ嫌な予感が頭をよぎる


『なんで貴方が流加の事を知ってるの?』


怖くて聞けなかった俺の変わりに那珂が聞いた


『那珂久しぶりだね、なんで知ってるかそれはね』


笑う彼女


『いいどうせ…何処かで調べたんだろ知ったからって流加に何かしたら許さないよ』


那珂はそう言い彼女を睨む