―五分後―
「あー。笑った。
ものすごく久しぶりに笑ったなぁ。」
「良かったね……。
それよりも、何でいきなり笑い出したんだ?」
「いや、だって二人の遣り取りが面白くって。
私の中で何かが壊れたみたい。
スッゴくスッキリした。ありがとう。」
「楽になった?」
「うん、とっても。
私、あなた達二人と話、してみたかったの。」
「えっ?そうなの?」
「うん。でも話しかける勇気がなくて。
二人が先生にイタズラしているところとか、見ててスッゴく楽しいし。」
成る程、俺達の事知っていたんだ。
だから、リストカットの痕もあんなに簡単に見せてくれたんだ。
「雄輝、俺達って役に立ってたんだな。」
「一応、な。」
「それで、叶恵ちゃん部活入る?」
彼女は満面の笑顔でこう答えた。
「入る!!」


