「んで、ちょっとこっちこい。」
「あ、はい。」
そう言われ、虎太さんについて行くと。
「ここ、葵の部屋な?」
ドアを開けると広すぎず狭すぎないちょうどいい部屋だった。
部屋には何も置かれておらず、殺風景。
「部屋は、葵の好きにしていい」
「あ、でも私、お金とか全然ないから…」
「はぁ~、んな事ガキが気にすんなって。」
またガキガキって、何なんだこの人…
「で、でも………」
「言っとくけど、俺は、何でもかんでも買ってやるなんで、いってないぞ?」
「は、はぁ…?」
「おまえには、毎月1万のおこずかいをやる。」
「1万も!?」
スッゴイ大金だ…
「少ない方だと思うがな?」
金銭感覚おかしいよ、この人。
「え、でも前は、5千円だったし…それは、多すぎじゃ…」
「5千円って、おまえは、それを何に使ってた?」
何って……


