拾われ少女と女好き野郎



目を開けると、虎太さんがテーブルの前で待っていてくれた。



「…おはよう。」


そう虎太さんに言われ、私は寝ていてたのだと、実感する。


「あぁ……すいません。寝てしまっていました。」


少し虎太さんが、微笑んだ気がした。
この人はこんな、優しい顔もできるんだ。


「ん、…疲れてたんだろう。メシ食えるか?」



「あ、はい、もうぺこぺこです!」



そう言うと、虎太さんは、嬉しいそうに笑い。


「んじゃ、温めてくるわ。」



そして、二人で初めてのごはんを食べた。



起きてからは、少し虎太さんが優しい気がした。


気のせいかもしれないけど、少しドキドキした私がいた、気がした。