「龍次…今日は泊まってく」 奈緒が言った。 「え」 「龍次の看病する」 奈緒はそう言って、俺から離れた。 「看病じゃなくて…一緒に寝ろ」 奈緒が頬を赤くした。 「…うん」 え、いいの? 断られること覚悟で――っていうか断ってほしくて言ったのに。 まさかのオッケーが出た。 「…奈緒、自分の言葉に責任持てよ?」 俺が言うと、奈緒はもじもじしながらまた頷いた。 「朝まで離さないからな」