連れ込むのは、まあ、料理してもらうため。 「…ギブアップ?」 俺が黙っていると、奈緒が楽しそうに聞いてくる。 「え、あぁ…うん…カレーか?」 俺が聞くと。 「おっしぃー!ビーフシチューでしたぁ!」 何がおかしいのか、奈緒が笑う。 「私の勝ちだね!」 勝負はしてないぞ。 奈緒は笑いながら俺の胸を指でつついてくる。