絶頂を迎えそうなとき俺は先輩にしがみつき



「先輩と一緒にイキたい」


そう懇願していた

先輩は不敵な笑みを浮かべながら、俺の頭を撫で





「...愛してる。理久」

「俺も...愛してます。」




昔と変わらない息遣い

手の動き、引き寄せ方、匂い。



俺たちは、2人で絶頂を迎えた







「俺、離婚する」

行為が終わって、俺たちはお互いを抱きしめあっていた


「だめです。子供が可哀そうだし、奥さんにも悪いです」


そう言っておいて、本当は寂しかったから俺は先輩の胸に顔を埋める


「お前、言ってることとしてることが違うだろ」


鼻でフッと笑う先輩がなんだか懐かしくて


「...寂しいけど、離婚はだめです。大切なものを増やしてください。俺は大丈夫です。昔と違って簡単に離れませんから」


そう言って、抱きしめていた腕に力を入れる