きちんと戸締りされていると思っていた学校


でも、先輩はスルスルと校内へ入っていく


こんなのいつ見つけたんだろう


そう思う場所を、先輩は進んでいく


そして、立ち止った場所は「図書室」。



「なんで、鍵持ってるんですか!?」

何食わぬ顔で、鍵を出し、開けようとする先輩を俺は止めた




「高校ん時、勝手に合鍵つくってたから」


そういうと、いくつかの鍵を俺に見せた


いつの間に...というか、いいのだろうか?


疑問に思いながら、先輩が開けた図書室へと足を踏み入れた




...懐かしい。

何も変わっていなかった


テーブルや椅子の位置。

鼻をくすぐる少し古い本の匂い。


本の配置だって、パッと見た感じはあの頃のままだ



「ここ、座って」


先輩は、固定席があった

いつも先輩はそこに座っていた



そしてその隣は、俺の特等席