そのくっつき虫───純【ジュン】の言葉で勢いを無くした菜々美は

花壇から出て、にやっと微笑んだ。



「じゃあ、純、八つ当たりじゃなきゃ
止めなくてもいいんだよね」


ある言葉が頭に浮かんだ。

そしてそれは的中した。



菜々美は傍のテニス部の部室に入って、すぐ何かを持って出てきた。


その『何か』を花壇へ放り投げ、菜々美は何度も何度もそれを踏みつける。