ガンッ!

ゴッ!


「うざい。うざいうざいうざいうざい!」


メキッ!



プラスチック製のゴミ箱を、ひび割れてもなお蹴り続ける菜々美。


ゴミ箱だけじゃ足りなかったのか、花壇の蕾にまで手を出し始めた。



「死ね!死ね!死ね! 消えろ!」


ブチッ

グシャ



無惨な姿になっていく名前も知らない花。

花壇の土は菜々美の足跡でボコボコだ。