じっと菜々美を睨みつける由紀。


負けたのは菜々美の方だった。



「……フン。もういいよ」



力一杯手を払うのかと思ったら、菜々美は意外にも
すっと由紀の腕を放した。



キャプテンに
「あと5分休憩延長して」と言って

私の腕を引っ張り、一言も発さずトイレの方へ向かった。



数人が、トコトコと菜々美についてきた。