クラスメートの一人がベランダから外を見ている。


その声に他のクラスメートたちもベランダに出た。



ほんとに郁斗先生だ…


あたしはこの教室から動けずにいたがクラスメートたちの間から少し見えた。


すらっとした長身に少し伸びたミルクティー色の髪。

そして、あの柔らかい雰囲気。


あれは間違いなく郁斗先生。