晴れときどき雨

次の日、私はあの傘を持って家を出た。

私は由佳と待ち合わせするために星丘公園の大きな木の下で待っていた。

今日は少し早く来すぎたみたいだ。

私は木をぐるっと１周した。

下を見てみると大きな根が地面からでてきていた。

下ばっかり見ていたら何かにぶつかった。

前を見てみると昨日の彼がいた。

「お前、昨日の。小村だっけ？」

「うん。小村梓。あ、これ。ありがとう。」

「おう。それよりお前風邪ひかなかったか？」

「うん。大丈夫。」

「そうかよかったな。」

「うん。橋山くんこそ大丈夫だった？」

「おう。・・・ごほっごほっ。」

「橋山くん。風邪ひいてるじゃん。

・・・・・・・・ごめん。私のせいで。」

「小村のせいじゃない。俺が悪いだけだ。

と、とにかく気にするな。

あ、あいつ小村の待ち合わせしてる人なんじゃないの？」

「ホントだ。昨日はほんとにほんとにありがとう。

うれしかったよ。それじゃあ。」

「お、おう。」

私は急いで由佳のもとへと向かった。

「おはよぉ。」

「おはよっ。」

「さっき話してた人って昨日いってた人？」

「まぁ、そうだけど・・・。」

「ふーん。何話してたの？」

「傘返してただけだよ。」

「へー。そうなんだぁ。」

「ほ、ほーら学校遅れちゃうから早く行こうよ。」

「はいはい。」