ぎりぎりついたと思ったら、チャイムが鳴った。

結局授業受けなかったことと同然だった。

「新。」

振り向くと、そこには俺の親友である長居雅人がいた。

「よぅ、雅人。」

「お前さっきの時間何してたの?」

「は?決まってるだろ、さぼりだよ。さ・ぼ・り。」

「ははっ。お前らしいな。」

雅人は笑っていた。

と、思っていたらいきなり真面目な顔して

「俺できたかも。」

「は?何が?」

「こいつだよ。」

といって、小指を上げた。

「マジ!?誰よ。」

「誰にも言うあ、ばなよ。

・・・・・・・・・・・・・小村。」

「マジ??」

俺は驚いた。

まさか俺と同じ人を好きになるとは。

「あいつ結構かわいくね?

ちょっと気になってたんだよね。」

「ふーん。そぅ。」

「なんだよその態度。」

「うらやましいなぁって思って。」

そんな話をしていたら、後ろの方から

「橋山くん。」

振り向くとそこには野口がいた。

「ん?何?」

「ちょっといいかな。

そこで待ってる。」

そう言って野口は手洗い場のほうを指差した。

「おい、新。告られるんじゃねーの?」

「ば、ばーか。んなわけないだろ。

ま、行ってくるわ。」

「おぅ。頑張れ。」

「は?何を?」

そう言って俺は、手洗い場のほうへと行った。