いつだってそう。 良太は、私が寂しい時・落ち込んだ時・辛い時、独りぼっちの時に現れる、スーパーマン。 そしていつだって今の言葉をくれるんだ。 『お兄ちゃんとママたちが何か隠してる。耳のことで。』 「…そっか。でも、聞かなきゃ分からないよな。」 それは、そうだけど…。 嫌な予感がする。 家族だから分かる、今日の不自然さ。 「耳のこと、いい方向に捉えな。聞こえなくて、嫌なことばかりだったか?」