「うっ...。お、覚えてろよ。」



私、助かったのか??



何か呆気なく終わっちゃたし、それに野次馬らしき人たちもいつの間にかいなくなってる。



夜ではこんなことが普通なの???




でも変なおじさんに連れ去られるときのことを思うと何かすごくホッとしてる自分がいる。



ホッとしすぎたせいか全身の力が抜けた感じがした。


ふらっ...



倒れそうになった私を助けてくれたヒーローが支えてくれた。




「おい、大丈夫か?」



「あっ、はい。」



「お前、何でこんなとこで歩いてる?」



「別にあなたには関係ないでしょ。それに私の名前は凪咲だし。」



「知ってる。さっきも言ってた。」



「だ、だったらあなたの名前も教えてよ。」


「その前に、俺の質問に答えてくれる?」