私だけのヒーロー




「ごめん。俺は...直華を守れない。俺は直華を幸せにできない。だから、ごめん。」



「ねぇ、博樹くん。直華が博樹くんといるだけで幸せだってことわかってる?」



「えっ?」



「博樹くんはさ、直華といるだけで幸せでしょ?

直華もおんなじように博樹くんといるだけで幸せなんだよ。


だからさ、好きだったら好きでいいじゃん。付き合えばいいじゃん。

二人で支えあえばいいじゃん。


だからさ、よく考えてみてよ。



行こ。直華。」



「うん。」



私たちは博樹の考えが変わるようにと願って部屋を出た。