私だけのヒーロー

「実はさ、私と愛斗、付き合ってたんだよね。ちょっとだけ。

けど、愛斗から別れ告げられてさ。


それで私、死のうとしたんだ。


誰も信じられなくなったって言うか、もう誰も愛せない気がしたから。


下川のいった通りになった。私は大事なものを失ったんだよ。」




「そっか。ねぇ、私が思うにだけどさ、それ下川の仕業だと思うよ。」




「なんでそう思うの?」


そう聞いたとき、直華の顔がこわばった。


「話したくないことなら、無理に話さなくていいよ。」


直華は首を横にふった。



「凪咲には話すよ。聞いて..くれる?」


「うん。」


私はそう答えた。