私だけのヒーロー

「それじゃ。早く別れてねぇ~♪」



下川が教室に戻った途端、


どっと疲れが押し寄せてきた。



とにかく、愛斗のいる屋上へ行こう。





…―――屋上――…


―――ガチャ―――


「愛斗、ごめん、遅れて」



「おう。で、なんだった?下川から。」



「えっ!?あっ、うん。...なんでもない。」



言えない。



怖くて...



これで別れちゃったら?


..ヤダ。絶対に言えないよ。



「ごめん。大丈夫だから。心配かけてゴメンね。」