仁「ふーん、勝手にすれば」

仁はワインを飲み干したソファーから立ち上がった。

朱「仁は私の事少しは信じれるようになったかしら」

仁「まあ、その辺の女どもよりはな、ところでお前何歳なんだ」

朱「20歳だけど」

仁「20歳ーっ」

朱「何今の反応、何か私変な事言ったかしら」

仁「やけに落ち着いているから、俺より年上かと思った。」

朱「ちょっとショックかも、私ってそんなに老けてる?」

仁「そういう意味じゃ‥‥いや‥‥あまりにも落ち着いているから」

朱「‥‥‥‥」

携帯の着信音が鳴った。

画面を見ると咲哉と表示されていた。

お兄様!

私は出るのを戸惑った。

仁「出ないのか?」

朱「あ、うん」

通話ボタンを押して電話に出た。

朱「もしもし」

咲哉『朱里か?』

朱「はい、お久しぶりです。お兄様」

咲哉『元気だったか』

心配そうな声

朱「はい、お兄様もお元気そうで」

咲哉『僕は元気だよ。仕事頑張ってるようだな』

朱「はい、お蔭さまで」

咲哉『今日本にいるそうだな』

朱「雅人が言ったの?」

咲哉『ああ、危険な仕事をしてるそうじゃないか、怪我したと聞いたが』

朱「ご心配おかけしてすみません。」

咲哉『一度会いたいんだが』

朱「わかりました。近いうちに家に帰ります」

咲哉『待ってるよ』

朱「はい、おやすみなさい」

私は電話を切ってため息をついた。