仁のマネージャーになってから一週間が過ぎた頃事件は起きた。

仁「朱里」

朱里「何?」

仁「今日の予定はどうなってる」

朱里「今日はこれで終わりよ。デートの予定でもあるの?」

仁「ないよ」

朱里「そう、当分は控えた方がいいわね」

仁「そうだな」

仁も感じているんだろうか、ここ2、3日誰かの視線を………
でも今日は人数が多い
そろそろ仕掛けてくるかな

仁「…里、朱里」

朱里「えっ」

仁「どうした?」

朱里「何?」

仁「顔が怖いぞ。」

朱里「あっ、ごめん」

仁「もっと肩の力を抜いたら?大丈夫だから」

朱里「悪い。気をつける」

まだまだ修行不足だなぁ
ターゲットに言われるなんて誤算だ。
今までこんな事なかったのに、変だ。

その後は何事もなく撮影は順調に終了した。

仁「お疲れ様でした」

現場での仁は最初のイメージはなく礼儀正しかった。
そのせいかスタッフや共演者に慕われていた。

朱里「あなたって意外と真面目なんだ」

仁「意外ってなんか心外」

朱里「いや、地位や名誉も持ってるから我が儘し放題だと思ってたから」

仁「我が儘なんて言わなくてもみんな優しくしてくれる」

朱里「まあ、確かに神取財閥って聞いたら逆らえないかも」

仁「そうかもな、だから仕事を干されることはないだろう」

朱里「そうね。犯罪を起こさない限りは大丈夫でしょう。」

仁「それにしてもお前口悪いな。口開かなければいい女なのに」

朱里「悪かったわね。思ったこと口にしないと気が済まないタイプなの」

仁「そんなんじゃ彼氏に逃げられるぜ」